アランは自分がどうして死んでしまったのかわからない記憶喪失の幽霊。幽霊を捕まえあの世に送る役割を担う死神ムヨンから逃れつつ、現世をさまよっている。一方、幽霊を見る能力を持つウノは、目の前に現れたアランが見えないフリをして関わりを持つまいとする。だがウノが口走った「使道(サト)になったらアランの正体捜しを手伝う」という一言から、アランはウノを使道に任官させるため画策を始める。
>>あらすじ >>Episode1~10 (第1話~第10話)>>Episode11~20 (第11話~第20話)
前宰相の庶子であるウノは、消息不明の母親を捜しに訪れた密陽(ミリャン)でひょんなことから記憶喪失の幽霊アランと出会う。幽霊が見えるというウノの能力に気づいたアランは、自分の死の真相を探るため彼に協力を依頼する。面倒に巻き込まれたくないウノは、自分を地方官“使道(サト)”にすることができたら協力すると無茶な条件を出すが、アランはある手を使って彼を使道に仕立ててしまう。そんな中、ウノはアランが持つかんざしから生前のアランと母との間に何かつながりがあるのではないかと疑い始め…。
使道になったウノは、ある日、アランの持っていたかんざしを見て、自分の母のかんざしと同じものだと気づく。アランが記憶を取り戻せば、母がいなくなった真相もわかるかもしれないと、ウノはアランの正体捜しを手伝うことにする。その結果、アランの生前の名前がイ・ソリムで、チェ大監の息子ジュワルという許婚がいたのに、3年前に行方不明になったことがわかる。そこで、2人はジュワルに会いに行くが……。
ある日、村はずれで若い女性の死体が見つかり大騒ぎになる。その死体は、なんと3年前に行方不明になったアランであった。やっと自分の体が見つかったものの、その無惨な姿にアランはショックを受ける。自分は何故死ななければならなかったのか、何故あのような場所にいたのか真実を知りたいと、天界を治める玉皇上帝に祈る。が、祈りが届かないことに怒ったアランは、直接玉皇上帝に会うため、ある計画を立てる。
アランは自分の死の真相を玉皇上帝に問いただすため、死神ムヨンに伴われて三途の川を渡る。ここを渡ると二度と現世には戻れず、ウノにも会えない。それでも彼女の決意は変わらなかった。そして玉皇上帝と閻魔大王に会うが、彼らから答えを得ることはできなかった。そればかりか現世に「人」として戻り、自分で真実を明かせと言われてしまう。そのころ現世では、ウノがアランの葬儀の準備を始めていた。
あの世へ行ったはずのアランがウノの前に現れる。ウノはアランが「人」として戻ったことが信じられずに戸惑うが、アランの死の真相がわかれば、自分の母の手がかりになるかもしれないと考え、2人で協力しようと提案する。だが、ある夜、役所で眠るアランが何者かに襲われ連れ去られてしまう。異変に気づいたウノがアランの部屋に行くとそこには血が・・・。なおも捜すウノは、山の中でアランを発見するが……。
役所に忍び込んでアランを連れ去ったのはジュワルだった。ジュワルはある女性の指示を受けてアランを襲ったのだ。アランがいた山小屋を捜査したウノは、そこで母のかんざしを発見。さらに小屋近くで不審な穴を見つけ、何人分もの人骨を見つける。この中に母がいるかもしれないと思ったウノだったが、母の遺品はそこにはなかった。だが、穴の周辺に漂う怪しい空気を感じ捜索を続けてみると……。
ウノは人骨の見つかった穴の周辺で、いくつもの怪しい護符を発見する。ところが、それらを集めているうち、誤って崖から転落し重傷を負ってしまう。心配して捜しに来たアランは彼を見つけることができたが、自分までも同じ場所に落ちてしまう。崖の中腹の洞窟にウノを避難させ、夜露をしのごうとしたアランだったが、そこで出会った怪しげな人物に襲われてしまう。その瞬間、死神ムヨンが現れて……。
崖の洞窟で一夜を明かしたウノとアラン。翌朝トルセが2人を見つけるが、救出に失敗しアランだけが崖下の川へ転落してしまう。助かったウノは、すぐにアランを捜しに行くが見つからない。アランは川岸で倒れていたところをジュワルに助けられ、チェ大監家に運ばれた後だったのだ。大監家の地下深くでは、謎の女性ホンリョンが悪霊の力を呼び覚まし、死神たちを襲わせる。これを知った閻魔大王は激しく憤り……。
チェ大監が山の穴を勝手に埋めたことを責め、ウノは彼を役所に呼び出す。が、チェ大監はウノを下層階級の出身だと嘲り、高笑いしながら引き上げていった。その夜、落ち込んでいるウノを心配したアランは、気分転換にと真夜中の花見に誘う。その帰り道、2人に襲いかかったチェ大監の手下を退治したウノは、続いて襲ってきた悪霊をも不思議な扇を使って倒す。翌日、ジュワルに花見へ行こうと誘われたアランは……。
村の子どもから「父親を助けて」と泣きつかれたウノは、チェ大監の家で拷問されていた男を助け出す。事情を聞けば、チェ大監の課す重税に耐えきれず、使道に訴え出ようとして捕まったのだという。ウノはその夜、ジュワルと出かけて帰ってきたアランを散歩に連れ出す。どこか浮かない様子のアランは、悲しげな顔でウノを見つめ、「自分には、満月2つの時間しか残されていない」と告白する……。
チェ大監家の謎の女性ホンリョンは妖しい力で死神たちに襲いかかる。彼女の正体が、実は自分自身に縁の深い人物と感づいたムヨンは、運命の皮肉さに苦悩する。地上では、ウノが民衆に年貢を返還してしまったことに腹を立てたチェ大監によって、アランが誘拐される。ウノは懸命に救出するが一歩およばず、アランは斬殺されてしまう。ウノはアランが生き返ることを祈って、彼女を抱き抱えるが……。
以前人骨が掘り出された穴で見つけた護符が、チェ大監家にあるものと同じだと知ったウノは、大監の家を幽霊たちに見張らせることにする。ところが、不思議な結界が張られていて、幽霊たちは大監の屋敷に入れない。ますます怪しいとにらんだウノは、巫女パンウルに護符の調査を依頼する。一方、自らの生前の姿であるイ・ソリムが残した日記を読んだアランは、ソリムがジュワルを想い慕っていたことを知り……。
ウノは自分の気持ちをアランに告白するが、アランはそれに応えてくれない。落胆するウノだったが、アランが天上へ帰れるよう協力すると約束する。翌日、護符の秘密を知ったウノとアランはチェ大監家を捜索する。一方、死神ムヨンは玉皇上帝から授かった刀を手に、ホンリョンとの対決に向かう。彼女の肉体を操るのは、ムヨンの妹ムリョンの魂。ムヨンこそ彼女を倒すことができる唯一の存在だった……。
アランは生前の婚約者だったジュワルから「そなたの心が欲しい」と告白される。しかし、自分の心にはもうジュワルへの気持ちが残っていないことに気づき……。その頃ウノは、チェ大監家から持ち帰った怪しい壺の調査を巫女に依頼していた。壺の封印を解くと悪霊が飛び出してきたが、ウノは扇を使って退治してしまう。不思議な力を持つその扇は、ウノが旅の途中で出会った謎の師匠から譲り受けたものだった……。
チェ大監家の地下室でホンリョンと対面するウノと死神ムヨン。ホンリョンを初めて見たウノは、彼女が捜していた母であることに愕然とする。ムヨンは、その体に憑依したムリョンを討つべく斬りかかるが、母と信じ込むウノに邪魔され、彼女をとり逃がしてしまう。ウノの心には母に対する激しい疑念が渦巻くばかりだった。一方、アランには徐々に生前の記憶が戻り、ジュワルがウノの母と何らかの関係があったと考え始める……。
かんざし、扇、ホンリョンとムリョン、アランが「人」として現世に送られたこと……。ウノとアランは、これまで起きたすべてが偶然ではなく、玉皇上帝の計画ではと考え始める。さらにチェ大監とジュワルの目的にも疑問を抱き始めるが……。そんなある日、密陽にウノの父キム・ウンブ大監がやって来る。父の口から聞かされた、母とチェ大監との過去の関係。そこには、母が命に代えてでも晴らしたい恨みがあった。
ホンリョンと会ったアランに、ソリムとして殺された時の記憶がよみがえった。アランはこれが望んだ真実だったのかと悩みながらも、ウノの母の肉体を取り戻すため、ムリョンの魂を誘い出す方法を巫女に相談する。一方、ウノはチェ大監家に捜査に忍び込んだものの、私兵と争いになる。負傷して戻ってきたウノを手当てしながら、アランはウノへの正直な気持ちを告白する。そして翌日、アランが向かった先は……。
ウノとトルセは、チェ大監の計略によって謀反の罪で捕らわれる。チェ大監が村人の前でアランの秘密を暴露し、彼女に刀を振り上げて脅したため、ウノは無実の罪を認めてしまう。そんな彼の前に突然、父のキム・ウンブ大監が現れる。この元宰相が王命を持って息子の無罪を証明したことで、ウノは死刑を免れた。いよいよ期限の満月が近づく中、アランは覚悟を決めた表情でホンリョンの隠れ家へ向かう……。
アランは、ウノの母を取り戻すために自分の体をホンリョンに渡そうとする。だが、ホンリョンがアランに乗り移ろうとした瞬間にジュワルが止めに入り、さらにムヨンがホンリョンに襲いかかる。争いの中で一時的に弱まったホンリョンの肉体からウノの母の魂が解き放たれた。ジュワルの知らせを受けて母との再会を果たしたウノは、いかに自分が愛されていたかを知る。しかし、母を救う道はあるのか……。