カッコウの巣

ストーリー

ヨニは、父から恋人ドンヒョンとの結婚を反対された挙げ句、ドンヒョンが交通事故で命を落とす悲劇に見舞われる。3年後、ヨニはビョングクと結婚するが、結婚式の日に突然倒れて病院に運ばれる。子宮頚がんと宣告され、子宮摘出手術を受けたヨニは、子どものできない体となってしまう。それから3年。ドンヒョンの命日に納骨堂を訪れた彼の妹ファヨンは、たった1人で母と叔父、妹を養うつらさに耐えかねて遺影の前で涙を流すが…。

孫を諦めきれないビョングクの母ヒジャは、2人に離婚をしろと迫る。これを知ったヨニの母グモクは激怒。母と義母の板挟みに困り果てたビョングクは、叔母のジンスクが店長として働くレストランに向かう。一方、この店にホールスタッフとして就職したばかりのファヨンは、かつて自分を弄んで捨てたビョングクを見かけ、彼が社長であることを聞いて驚く。そんな中、ジンスクはヒジャに“代理出産”という方法があることを告げるが…。

ジンスクはビョングクとヨニに代理母による出産を提案。ビョングクは声を荒げて大反対するが、ヨニは悩んだ末、代理出産を選択するとヒジャに告げる。「2人の遺伝子をもつ赤ん坊が欲しい」というヨニの言葉に、ビョングクの心も揺れ動き…。一方、ファヨンの家には、彼女の母チュジャから借金を取り立てようとする人々が押しかけ、一家は借家から追い出される寸前となる。チュジャとの口論で傷ついたファヨンは放心状態で街をさまよい…。

代理出産の話を聞いたヨニの父チョルは、ビョングクと離婚しろと言い放つ。だが、ヨニは自分が望んだことだと主張し、家族を説得しようとする。また、ドンヒョンの後輩ソンビンも、ヨニを思い留まらせようとするが…。一方、ファヨンがヒジャの車で事故に遭ったことを知ったチュジャは、弟チャンシクと共にヒジャを呼びつけ架空の治療費をせしめる。その頃、銀行を訪れたファヨンは兄の友達だった産婦人科医ミョンソクと偶然再会し…。

仕事中に信じがたい光景を目の当たりにしたファヨンは、動揺のあまりピッチャーを取り落とす。かつて自分を弄んで捨てた元恋人のビョングクと、兄を死に追いやったヨニ。自分の人生をどん底に陥れた2人が、夫婦として幸せそうに寄り添っていたのだ。一方、ヒジャは代理母にふさわしい女性を見つけることができず、焦りを感じ始めていた。そんな中、ファヨンは復讐と野望のため代理母を引き受けようと決意し、ヒジャに連絡をする。

代理母が見つかったというヒジャの話を聞き、複雑な心境に陥るヨニ。検査のために病院を訪れたヨニは、ドンヒョンの友人だったミョンソクに声をかけられ、逃げるようにその場を立ち去る。一方、受精卵移植を受ける病院の前で偶然ヨニを見かけたファヨンは、ミョンソクを呼び出して代理母を引き受けたことを伝え、衝撃的な依頼をするが…。ジンスクのレストランでジュニと食事をしたソンビンは、ファヨンと再会し、胸騒ぎをおぼえる。

ジュニは姉ヨニにソンビンを愛していると宣言し、ソンビンとの関係を訊ねる。一方、大金の出どころをいぶかったチュジャはファヨンを問い詰め、妻帯者の愛人になったという言葉にショックを受ける。チュジャとチャンシクはレストランのスタッフ、ゴンヒの元を訪ねて妻帯者の正体を突き止めようとするが、ファヨンが代理母になるという事実を聞いて驚愕する。そんな中、受精卵移植を受けたファヨンは納骨堂の兄の遺影の前で復讐を誓う。

妊娠したファヨンは、マンションで一人暮らしをしながら出産の日を待つ。一方、娘のヨニに会いに行ったグモクは、ヨニに腹帯をつけさせて徹底的に妊婦扱いするヒジャを見てあきれ返るのだった。そんな中、ついにファヨンの陣痛が始まる。ヨニはヒジャから“出産”の準備をしろという連絡を受け、ビョングクと共に病院に駆け付ける。ファヨンは無事に出産を終えるが、産んだ男児を一目見ることすら許されず、錯乱状態に陥ってしまう。

生まれたばかりのジヌを見るため、ヨニの家族がヒジャの家にやってくる。ヨニは死んだドンヒョンのことを思い出しながら、自分だけがこんなに幸せでいいのかと不安になる。一方、ファヨンは復讐を心に誓い、アメリカに発つ。それから6年後。ビョングクの妹ユミを出迎えるため、ヨニとヒジャ、ジヌは空港へ向かう。ラサの副マネージャー、グレース・リーとして韓国に帰国したファヨンは、迷子になったジヌを偶然見つけるが…。

ドンヒョンの納骨堂でソンビンに会ったファヨンは、兄は殺されたのだと言い、ヨニへの復讐を宣言する。ヒジャは幼いジヌを置いてカフェで働くヨニに小言を言うが、ビョングクはヨニをかばう。そんな中、ファヨンはラサの副マネージャー、グレース・リーとしてビョングクに接近。ビョングクはどこかで会ったことがあるような感覚をおぼえるが、彼女の正体には気づかない。さらに、ファヨンはヨニが働くカフェの場所を調査し…。

ヒジャは帰りの遅いヨニに腹を立て、仕事を辞めて子育てに専念しろと迫る。その最中にジヌがケガをし、嫁姑の溝はますます深まってしまう。一方、グレース・リーことファヨンは、アポイントなしでビョングクの会社を訪問。レストランを視察したいというファヨンの要望で、ビョングクはジンスクが店長を務める本店に彼女を連れて行く。グレース・リーがファヨンそっくりなことにジンスクは驚くが、さらに彼女の正体を知ってしまい…。

忘れ物のショッピングバッグを受け取るため、ヨニのカフェを訪れたファヨン。ファヨンはバッグに入っていた子ども服とおもちゃをヨニにプレゼントし、ジヌの写真を見せてほしいとせがむ。ビョングクの会社で清掃員として働くチュジャは、仕事中に偶然ファヨンを発見。驚いたファヨンは、チュジャに清掃員を辞めてほしいと頼むが…。そんな中、ビョングクはついにグレース・リーの正体に気づき、深夜にファヨンのマンションへと向かう。

ヨニの父チョルに近づき、2人きりで食事をするチャンスを手にしたファヨンは、巧みな話術でチョルの心をつかむ。その頃、ヨニの家にジヌが欲しがっていた電動カーが届く。ヨニは送り主がわからず首をかしげるが、携帯電話のメッセージでファヨンからのプレゼントだったことを知る。グレース・リーがファヨンだという事実を知ったゴンヒは、悩んだ末、チャンシクに報告。一方、ビョングクはファヨンのことが頭から離れなくなり…。