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“中国4大女優”ジョウ・シュン×トップ俳優ウォレス・フォ他、豪華キャスト結集!陰謀渦巻く後宮でただ一つの愛を貫き、誇り高く生きた一人の皇后の切なくも美しい人生を描く、豪華絢爛・本格宮廷愛憎劇! “中国4大女優”ジョウ・シュン×トップ俳優ウォレス・フォ他、豪華キャスト結集!陰謀渦巻く後宮でただ一つの愛を貫き、誇り高く生きた一人の皇后の切なくも美しい人生を描く、豪華絢爛・本格宮廷愛憎劇!

  • 総製作費96億円! “今、最も影響力のあるドラマ”はこれ!中国版エミー賞(国劇盛典)4冠をはじめ、数々の演技賞を獲得! 視聴再生数165億回超えの爆発的大ヒット!

    総製作費96億円! “今、最も影響力のあるドラマ”はこれ!
    中国版エミー賞(国劇盛典)4冠をはじめ、数々の演技賞を獲得! 視聴再生数165億回超えの爆発的大ヒット!

    総製作費96億円という、中国歴代ドラマの中でも破格の費用を投じて作られた宮廷時代劇の真打ちがついに登場! 配信開始から視聴数が右肩上がりに上昇し、「瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」(以下「瓔珞<エイラク>」)と共に視聴ランキングの1・2位を独占。「瓔珞<エイラク>」の最終回終了後はランキングのトップを独走し、累計視聴再生数は165億回を超える大ヒット! さらに、2018国劇盛典で4部門受賞の他、国内の各ドラマ賞で6部門に輝き、作品評価を決定的なものとし、アメリカのHuluでも配信がスタートするなど、世界的規模のムーブメントが拡大中!

  • 中国4大女優ジョウ・シュン×中国時代劇トップスター ウォレス・フォ!日本でも抜群の知名度を誇る人気俳優たちが豪華に結集!

    中国4大女優ジョウ・シュン×中国時代劇トップスター ウォレス・フォ!
    日本でも抜群の知名度を誇る人気俳優たちが豪華に結集!

    ヒロインの如懿(にょい)演じるのは、『女帝[エンペラ—]』やハリウッド大作『クラウド アトラス』など幅広い活躍で中国4大女優の1人と謳われるトップ女優、ジョウ・シュン。本作では波瀾万丈な人生を歩むヒロインの少女時代から老境に至るまでを演じきり、多くの演技賞に輝いてきた実力を遺憾なく発揮! 乾隆帝(けんりゅうてい)を演じるのは、台湾出身で「女医明妃伝~雪の日の誓い~」などヒット作を連発し、今や中国時代劇を代表するスターとなったウォレス・フォ。本作では、如懿への純粋な想いと彼を翻弄する後宮の妃たちとの間で葛藤する皇帝役をカリスマあふれる存在感で体現! 真に迫るその演技は多くのファンをドラマに没入させ、あまりの過熱ぶりに彼のWeiboアカウントが閉鎖されるという事態に! その他、『至福のとき』のドン・ジエが裏表激しい皇后役を演じ、「2度目のロマンス」のチャン・チュンニンが如懿を慕う妃役を好演! また、『ラストエンペラー』以来の再共演となったヴィヴィアン・ウーとジョアン・チェン、『レッドクリフ』シリーズのチャン・フォンイーら、レジェンド級の名優陣がドラマに華を添える!

    <イケメンたちも要チェック!>「2度目のロマンス」でチャン・チュンニンと共演したジン・チャオ(凌雲徹(りょううんてつ)役)、「扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~」のホアン・ヨウミン(李玉(りぎょく)役)、「晩媚(ばんび)と影〜紅きロマンス〜」チュー・チューシャオ(永琪(えいき)役)、など、日本で注目度上昇中のイケメンスターも見逃せない! <イケメンたちも要チェック!>「2度目のロマンス」でチャン・チュンニンと共演したジン・チャオ(凌雲徹(りょううんてつ)役)、「扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~」のホアン・ヨウミン(李玉(りぎょく)役)、「晩媚(ばんび)と影〜紅きロマンス〜」チュー・チューシャオ(永琪(えいき)役)、など、日本で注目度上昇中のイケメンスターも見逃せない!

  • 女たちの野望がうごめく伏魔殿のごとき後宮でたった一つの愛を貫き、正々堂々と生きた皇后、如懿の気高き魅力に共感と絶賛の嵐!

    女たちの野望がうごめく伏魔殿のごとき後宮でたった一つの愛を貫き、正々堂々と生きた皇后、如懿の気高き魅力に共感と絶賛の嵐!

    幼なじみとして慕い合い、皇帝とその側室になってからも、変わらぬ愛を誓う乾隆帝と如懿。だが、妃たちの嫉妬と欲望に満ちた後宮では想像を絶する過酷な運命が待ち受けていた--! 悪辣な妃たちの陰謀合戦に野心を抱く侍女たちまで加わり、張り巡らされた数々の罠はまるで蜘蛛の巣。美しい腕輪を贈りながら、その中に妊娠を阻む薬を仕込んでいたり、住まいに大量の毒蛇を放ったりは朝飯前! 信じていた友や侍女の裏切りも日常茶飯事! そんな厳しい情勢の中でも権力や悪に屈することなく、一途に皇帝を愛し続け皇后の座へと上り詰めていく如懿。後宮内で最も愛情深く寛容な心を持ちながら、ときには驚くべき行動力で悪を制裁! その潔いまでの決断力と何事からも逃げない凛とした生きざまは清々しく、応援したくなること間違いなし! 多くの現代女性たちにも生きるヒントを与え、共感と感動を呼び起こすであろう、強く気高く美しいヒロインが誕生した!

  • 清朝最盛期の時代を強く生きた実在の皇后を描く宮廷時代劇の最高峰、ついに登場!メガヒット作「宮廷の諍い女」原作者による小説をドラマ化!

    清朝最盛期の時代を強く生きた実在の皇后を描く宮廷時代劇の最高峰、ついに登場! メガヒット作「宮廷の諍い女」原作者による小説をドラマ化!

    清朝の最盛期を築いた第六代皇帝・乾隆帝の時代に、皇帝から愛され皇后となった実在の女性がいた。皇帝の寵愛争いが繰り広げられる後宮の中で、彼女は他の女性とは一線を画し、自ら人生を切り開いていく。皇后となった後も、波乱に満ちた運命を辿ることとなるヒロイン<如懿>が命をかけて貫いた信念とはーー!? 中国で社会現象を巻き起こし日本でも大ヒットを記録した宮廷時代劇「宮廷の諍い女」の原作者が自らの小説を5年の歳月をかけて脚本化した本作は、中国及びアジア圏においてメガヒットを達成! 豪華キャストによる演技バトル、完成度の高い脚本と演出、豪華絢爛な世界観、すべてにおいて絶大な評価を得た、まさに宮廷愛憎時代劇の最高傑作! なお、ほぼ同時期に配信された宮廷ドラマ「瓔珞<エイラク>」と本作は舞台も題材も同じでありながら、互いの作中で敵対する妃が主人公として描かれたため、キャラクターの比較なども話題となり、視聴者の関心を高めた!

  • 超一流の映画スタッフ陣が総力を結集! リアルさと美しさを追求し、高いクオリティを実現!

    超一流の映画スタッフ陣が総力を結集! リアルさと美しさを追求し、高いクオリティを実現!

    総制作費約96億円が投じられた本作では、歴史大作としてのクオリティを追求するため、歴史学者や専門家の監修を受けてよりリアルに当時の宮廷を再現! 養心殿(ようしんでん)、延禧宮(えんききゅう)、杭州行宮(こうしゅうあんぐう)など物語の重要な舞台となる建物はCGに頼らず、実際にセットが建築された。また、美術はウォン・カーウァイ監督作品で有名な香港映画を代表するアートディレクター、ウィリアム・チョンが担当し、「宮廷の諍い女」「ミーユエ 王朝を照らす月」の衣装デザイナー、チェン・トンシュンも参加! 日中合作ドラマ「蒼穹の昴」(浅田次郎原作・NHK放送)を手がけ、舞台の演出家としてもキャリアのあるワン・ジュン監督が、リアリティと美しさを兼ね備えた映像で壮大なドラマを作り上げている!

キャスト&相関図

  • 嫻妃(かんひ)烏拉那拉如懿(ウラナラにょい) ジョウ・シュン(周迅) 1974年10月18日生まれ 主な出演作『小さな中国のお針子』(02)『女帝[エンペラー]』(06)『更年奇的な彼女』(14)
  • 乾隆(けんりゅう)帝愛新覚羅弘曆(アイシンギョロこうれき) ウォレス・フォ(霍建華) 1979年12月26日生まれ 主な出演作 「金蘭良縁」(14) 「花千骨(はなせんこつ)~舞い散る運命、永遠の誓い~」(15)「女医明妃伝~雪の日の誓い~」(16)
  • 海常在(はいじょうざい)珂里葉特海蘭(ケリェテハイラン) チャン・チュンニン(張 鈞甯) 1982年9月4日生まれ 主な出演作「ブラック&ホワイト」(09)「武則天-The Empress-」(14)「2度目のロマンス」(18)
  • 皇后 富察琅嬅(フチャろうか) ドン・ジエ(董潔) 1980年4月19日生まれ 主な出演作『至福のとき』(02)「傾城の雪」(12)「三国志 Secret of Three Kingdoms」(18)
  • 嘉貴人(かきじん)金玉妍(きんぎょくけん) シン・ジーレイ(辛芷蕾) 1986年4月8日生まれ 主な出演作「画皮 千年の恋」(11)『長江 愛の詩』(16)『修羅:黒衣の反逆』(17)
  • 慧貴妃(けいきひ)高晞月(こうきげつ) トン・ヤオ(童瑶)1985年8月11日生まれ 主な出演作「楊家将(ようかしょう)伝記 兄弟たちの乱世」(06)『台北に舞う雪』(09)『白髪妖魔伝』(14)
  • 女官 衛嬿婉(えいえんえん) リー・チュン(李純) 1988年2月15日生まれ 主な出演作 『妻への家路』(14)「花千骨(はなせんこつ)~舞い散る運命、永遠の誓い~」(15)『ワンス・アポン・ア・タイム 闘神』(17)

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原作・脚本:リュウ・リエンズー(流瀲紫)「宮廷の諍い女」

監督:ワン・ジュン(汪俊)「蒼穹の昴」

ストーリー

あらすじ

1735年、清の乾隆(けんりゅう)帝が即位すると、彼と幼い頃から愛を育んできた側室の如懿(にょい)は妃に封じられる。だが如懿は、叔母と対立関係にあった皇太后や皇帝の寵愛を巡る皇后、妃嬪たちの権力争いに巻き込まれるように。乾隆帝はそんな彼女を守り、如懿も持ち前の知恵を発揮し2人で支え合いながら困難を乗り越えていく。そんな中、立て続けに皇子が殺害される事件が発生! 如懿は濡れ衣を着せられて冷宮送りにされてしまうが…。次々と仕掛けられる罠と陰謀渦巻く宮中で、乾隆帝の愛に支えられ如懿はついに皇后の地位に上り詰める。だが、そんな2人の愛にいつしか暗雲が立ち込めていき-?

第1話 如意の行方

清朝雍正帝(ようせい)の治政下、第四皇・子弘暦(こうれき)は自身の妻を選ぶ「福晋選び」に幼なじみの青桜(せいおう)を招請する。福晋選びの当日、母である熹貴妃(ききひ)の期待に反して、弘暦は青桜を正室である嫡福晋に選び、その証しの品の如意を授ける。同じ頃、雍正帝は第三皇子・弘時(こうじ)の二心を疑い皇籍を剥奪、続いてその母である皇后・烏拉那拉(ウラナラ)氏にも生涯禁足の刑を言い渡す。更に雍正帝は皇后の姪にあたる青桜との婚姻を考え直すよう弘暦に強く迫るのだった。

第2話 移りゆく時代

青桜が側福晋として弘暦の王府に輿入れしてから6年の歳月が過ぎた頃、かねてより病気がちだった雍正帝が崩御する。これにより弘暦が帝位を継ぐと、雍正帝の唯一の皇后だった烏拉那拉氏に、皇帝の嫡母としての尊号を与えるべきだという声が朝廷から上がる。この話を耳にした弘暦の母・鈕祜禄(ニオフル)氏は憤慨し、あからさまに青桜に八つ当たりをする。そして烏拉那拉氏が二度と再起できぬよう、青桜に究極の選択を迫るのだった。

第3話 新帝即位

先帝皇后・烏拉那拉氏を排除しようとする皇太后・鈕祜禄氏は、景仁(けいじん)宮に幽閉されている彼女に密かに毒を渡していた。は烏拉那拉氏は一族の将来を青桜に託し、毒をあおって死んでいく。叔母の死を目の当たりにした青桜だが、弘暦にその死因を問い詰められても皇太后の関与はおくびにも出さず、あくまでも先帝崩御を悲しんだあまりの急死だと言い張るのみだった。新帝の即位式が済み、皇太后が慈寧(じねい)宮へ移る準備が進められるが…。

第4話 新しい名

青桜は乾隆(けんりゅう)帝が皇太后を慈寧宮へ移さずにいることを知る。そんな中、乾隆帝から青桜のもとへ如意結びと2人の思い出の芝居「牆頭馬上(しょうとうばじょう)」の楽譜が届けられる。一計を案じた青桜は、禁足の身でありながら乾隆帝を訪ね、皇太后に孝を尽くすよう説得する。その甲斐あって、慈寧宮へ移ることになった皇太后は青桜の禁足を解く。更に自らの名を捨てて生まれ変わりたいと言う青桜に、皇太后は「如懿(にょい)」という名を与えるのだった。

第5話 “音”がつなぐ思い

西洋の男性が1人の妻しか娶れないという話を宮廷画家の郎世寧(ろうせいねい)から聞いた如懿。乾隆帝に一夫一妻は理想的なことだと話し、怒りを買ってしまう。これにより乾隆帝は延禧(えんき)宮から足が遠のくが、結局は自らしたためた絵や書を如懿に贈り、仲直りをする。一方、富察(フチャ)皇后は後宮に莫大な経費がかかっているとし、贅沢はやめて倹約するよう妃嬪たちに申し渡す。そんなある日、乾隆帝は琵琶の奏者である白蕊姫(はくずいき)という美しい女子に目をつけ…。

第6話 新しい妃嬪

如懿の侍女・阿箬(あじゃく)は、如懿だけが皇帝直筆の扁額(へんがく)を賜ったことを内務(ないむ)府で自慢げに言いふらす。その話は富察皇后や慧貴妃(けいきひ)の耳にも入り、嫉妬にかられた慧貴妃は、自分も直筆の扁額を手に入れようと乾隆帝に直談判に行く。如懿だけを特別扱いするなと、扁額をねだられた乾隆帝は、后妃たちそれぞれに書を下賜(かし)する。そんなある晩、執務を終えた乾隆帝は夜伽(よとぎ)の相手を後宮の后妃から選ばず、琵琶奏者の白蕊姫を呼べと王欽(おうきん)に伝えるのだった。

第7話 雪夜の裁き

冷え性の慧貴妃に炭を横取りされて寒さに震える海常在(ハイじょうざい)のために、如懿はひそかに炭を届ける。その様子を目撃して腹を立てる慧貴妃に、嘉貴人(かきじん)は海常在を陥れる策を献じる。ある雪の夜、慧貴妃は海常在が上位の妃にだけ使用を認められている紅籮(こうら)炭を盗んだと濡れ衣を着せ、処罰しようとする。如懿は慌てて駆けつけるが、侍女の偽証により海常在は窮地に立たされてしまう。そこへ騒ぎを聞きつけた乾隆帝と皇后が現れる。

第8話 疑惑の塗り薬

慧貴妃に無礼を働いた罰として頬をたたかれた白蕊姫は、頬に侍医院から処方された薬を塗っていた。ところが頬の腫れは引くどころか、逆に傷ができてしまう。乾隆帝が侍医を呼び調べさせたところ、肌に有毒な瑠璃茉莉(るりまつり)が混入されていることが判明する。白蕊姫は如懿が嫉妬から毒を盛ったに違いないと言い張るが、海常在は如懿の仕業であるはずがないと主張。如懿が帯びている香り袋には瑠璃茉莉は入っていないと言うのだった。

第9話 後宮の新年

如懿が寵愛を得たことで、内務府から贈り物が続々と延禧宮に運び込まれる。乾隆帝からも緑梅の鉢が届き、如懿は喜びながらも侍女たちに自慢を慎むよう釘を刺す。一方、毒入りの薬で顔に傷を作った玫答応(まいとうおう)だが、実はその背後には後宮の実権を握りたい皇太后の思惑があった。皇太后は新年の挨拶の席で、即位後初の皇子を早く産むよう后妃たちに期待をかける。子宝に恵まれない慧貴妃は、母親を亡くした第一皇子を引き取ることを思いつく。

第10話 冷遇

自身の誕辰祝いの席上で如懿は乾隆帝に、彼の生母・李金桂(りきんけい)の追贈と妃陵への改葬を願い出る。だが生母が一介の女官であるという出生の秘密を隠しておきたい乾隆帝は、これをはぐらかす。それでも食い下がる如懿に対して乾隆帝は、その思いを理解するどころか、激しい怒りをぶつけて席を立ち、海常在の部屋でその夜を過ごす。皇帝の寵愛を失ったと見なされ、内務府からの手当が滞った如懿は、厳しい暮らしを強いられるのだった。

第11話 皇子の選択

擷芳(けつほう)殿でろくに世話をされていなかった第一皇子の永璜(えいこう)は、乾隆帝の希望もあり、如懿の養子として延禧宮に住むこととなる。皇后は如懿が乾隆帝の長子を手に入れ、寵愛を取り戻したことに脅威を感じ、永璜の乳母だった女官を潜り込ませようとする。だが如懿は乳母を厳罰に処し、皇宮から追放してしまう。一方、嘉貴人は如懿に対する皇后の不安をあおったうえで、養心(ようしん)殿の王欽を取り込むため、侍女の蓮心(れんしん)を嫁がせてはどうかと提案する。

第12話 悲しき婚礼

入内してまだ半年の玫常在(まいじょうざい)は早々に乾隆帝の子を身ごもる。皇后のご機嫌伺いに集まった妃嬪たちの前で、得意げに懐妊の報告をし、身ごもらない妃嬪たちに皮肉まで言い放つ。一方、皇后は蓮心と王欽の結婚を正式に発表する。蓮心は皇后の意向に逆らうこともできず、泣く泣く年の離れた太監のもとへ嫁ぐことに。だが婚礼の夜、2人の新居らしき所から女性の叫び声が聞こえてきたため、後宮ではさまざまな臆測が飛び交うのだった。

第13話 やまない雨

慧貴妃(けいきひ)の怒りに触れた阿箬(あじゃく)は、罰として雨の中でずっと跪(ひざまず)くようにと命じられる。慧貴妃は阿箬をかばった如懿(にょい)に対しても、写経100回を命じて去っていく。冷たい雨の中、長時間跪かされて体調を崩した阿箬を、如懿は小言を言いつつも手厚く世話をする。阿箬のような性格は後宮暮らしに向かないと案ずる如懿は、早くいい相手を見つけて嫁がせてやりたいと考えるが、阿箬はずっと宮中で如懿の世話をしたいと懇願するのだった。

第14話 心ない

身投げした蓮心(れんしん)を救った如懿は、王欽(おうきん)からひどい暴力を受けていることを知る。絶望した蓮心に如懿は必ず助けると励ますのだった。やがて乾隆(けんりゅう)帝をはじめ、皇宮全体が皇子誕生に期待をかける中、玫貴人(まいきじん)が産気づく。しかし男児が生まれるもすぐに絶命、更にその姿を見た乾隆帝、皇后、如懿は一様に言葉を失う。皇后は即座に玫貴人を面会謝絶の名目で隔離、加えて口外無用を申し渡すが、王欽は赤ん坊の遺体を慧貴妃に見られてしまう。

第15話 新妻の妙計

玫貴人が化け物を産んだという噂(うわさ)が宮中に広まっていた。乾隆帝は噂を広めた犯人を捜し出すよう王欽に命じる。すると数人の太監(たいかん)たちの証言により、噂の出どころが延禧(えんき)宮であると判明。だが如懿は事実無根だと主張し、乾隆帝も太監たちの証言を信じない。そのため引き続き調査が行われるが、如懿は自身が調査に干渉できないよう自らを禁足としてしまう。ある日、王欽が仕事を終えて部屋に戻ると、蓮心がごちそうを作って待っていた。

第16話 取り戻した信頼

王欽が慧貴妃を襲うという事件が起きるが、蓮心が王欽に暴力を振るわれていたことを打ち明け、更に玫貴人に関する噂は王欽が出どころだと証言した。如懿は皇帝の信頼を取り戻し、慧貴妃は皇帝から距離を置かれてしまう。儀貴人(ぎきじん)の懐妊が発表され、皇帝は如懿を皇后の補佐役として抜擢、儀貴人の世話を託す。蓮心を王欽に嫁がせた件で皇帝を怒らせたと思い悩む皇后は、自分が産んだ第二皇子に将来を託すべく厳しく指導をするが…。

第17話 啓蟄の悪夢

如懿は景陽(けいよう)宮に出た毒蛇を追い払い、儀貴人を救う。災厄が続くことを恐れた皇后は、儀貴人を長春(ちょうしゅん)宮に引き取ろうとする。ところが嘉貴人(かきじん)は第二皇子・永璉(えいれん)の看病を理由に、儀貴人の世話役として如懿を推薦。儀貴人を引き取ることになった如懿は、景陽宮の修繕に使われている顔料に、蛇を引き寄せる蛇苺(へびいちご)が含まれていることを突き止めるのだった。陰謀を防ごうと万全の対策を講じる如懿だったが、ある夜、儀貴人が破水したとの知らせが入る。

第18話 裏切り

生まれてすぐ亡くなった玫貴人の子に続き、儀貴人までもが死産したことで、後宮に激震が走る。しかも儀貴人の子は毒に侵されていた。そこで素練(それん)や趙一泰(ちょういったい)が、儀貴人の持ち物などを調べたところ、部屋で使っていた炭や、よく食べていた魚介類に辰砂(しんしゃ)が混入されていた。その辰砂は如懿の化粧台の下から見つかったと言う。また内務(ないむ)府や御膳(ごぜん)房の太監も如懿の関与を証言する。それでも如懿の仕業だと信じない乾隆帝の前に、阿箬が呼ばれ…。

第19話 断ち切れぬ情

2人の皇子を殺めたという濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)を着せられた如懿は貴人に降格、延禧宮に軟禁となり、如懿が犯人だと信じる玫貴人や儀貴人から、立て続けに襲われてしまう。一方、懐妊した嘉貴人は、万全を期して養心(ようしん)殿内にある居所へ移ることに。また慎刑司(しんけいし)から釈放された阿箬は、陛下の側(そば)仕えを経て、常在(じょうざい)に封じられる。乾隆帝は如懿の潔白を証明するため、侍女の毓瑚(いくこ)に命じ、ひそかに調査を続けるが、如懿が大勢の者から命を狙われていると知り…。

第20話 冷宮送り

如懿が皇子を殺めたという件の真相解明は、皇太后の命によって棚上げとなった。第一皇子・永璜(えいこう)は乾隆帝に如懿の無実を訴えるが、皇帝は取り合わず、永璜の養育を純嬪(じゅんひん)に託すと言い渡す。冷宮へ送られることになった如懿は、直接、乾隆帝に本心を問いただすが、乾隆帝の苦しい胸の内を知り、覚悟を固める。海貴人(ハイきじん)と純嬪に見送られながら如懿が延禧宮を後にしたその日、昇格した慎常在(しんじょうざい)、玫嬪(まいひん)、嘉嬪(かひん)の冊封式が執り行われていた。

第21話 凌霄花銀子

慎常在に侮辱され冷宮の如懿に会いに行った海貴人は、侍衛の凌雲徹(りょううんてつ)に見咎められる。とっさに簪(かんざし)を差し出す如懿に凌雲徹は銀子(ぎんす)を要求、更に冷宮での暮らしも銀子次第で改善すると教えるのだった。ある日、乾隆帝は海貴人に如懿の慰めになると言い凌霄花(のうぜんかずら)の枝を託す。如懿は荒れ果てた冷宮の庭に凌霄花の枝を植え、刺繍(ししゅう)を凌雲徹に託し銀子を得るのだった。同じ頃、凌雲徹が想いを寄せる女官・衛嬿婉(えいえんえん)は鍾粋(しょうすい)宮へ異動が叶い、夢への一歩を踏み出す。

第22話 返り咲き

皇后や慧貴妃に虐げられ、雨の中で跪かされた海貴人は、冷宮にいる如懿に泣き言を言うが、如懿は他人の力を借りてでも自分の身は自分で守れと海貴人を励ます。そのあと海貴人が安華(あんか)殿で雨宿りをしていると、慧貴妃と侍女の話し声が聞こえてくる。数日後、乾隆帝が皇太后のために布団を作らせていると聞いた海貴人は、繍坊を訪れ、刺繍の色使いに悩む女官たちに助言をしていた。その様子を見た乾隆帝は彼女を寵愛(ちょうあい)するようになり…。

第23話 出会いと別れ

嘉嬪(かひん)が産んだ第四皇子が、産まれて1カ月の祝いの日を迎えた。相次いで皇子を失った乾隆帝にとって、新たな命は悲しみを癒やす存在となっていたが、純嬪(じゅんひん)は他の皇子たちを忘れたかのようだと心配する。海貴人の提案で、純嬪が第三皇子をつれて嘉嬪に会いに行くと、居合わせた皇帝は2人の皇子を育てる純嬪をねぎらい、妃の位に昇格させる。鍾粋宮を訪れた乾隆帝は、侍女の衛嬿婉と出会う。皇帝と見つめ合う衛嬿婉の姿に海貴人は警戒心を抱き…。

第24話 ひそかな見守り

ある夜、毒蛇の大群が突如現れ、如懿は腕を噛まれてしまう。駆けつけた凌雲徹が蛇を追い払い、如懿の毒を吸い出し事なきを得る。翌朝、診察に来た江与彬(こうよひん)は風湿(ふうしつ)の原因が食事にあることを突き止める。冷宮にいても命を狙われることに、如懿は暗澹(あんたん)たる気持ちになるのだった。同じ頃、毓瑚を通じて如懿をひそかに見守っていた乾隆帝もまた、如懿が危険な状況にあることを知る。そんな中、如懿の父・那爾布(ナルブ)の訃報が届くのだった。

第25話 身ごもらぬ理由

宮中で中元節の法事が行われる中、冷宮で紙銭(しせん)を燃やしているという情報が皇太后の耳に届く。結局、燃やしていたのは紙銭ではないことが判明し、如懿(にょい)は事なきを得るが、皇太后に襲いかかった吉太嬪(きつたいひん)は死罪に処されてしまう。一方、寵愛(ちょうあい)が復活し、身ごもった海貴人(ハイきじん)は、懐妊を利用して如懿を冷宮から出す方法を考える。ある日、江与彬(こうよひん)の診察を受けていた如懿は、長年付けていた腕輪を誤って床に落とす。すると丸い薬のような物が散らばり…。

第26話 止まぬ攻撃

重陽節の宴で皇太后は葉赫那拉意歓(エホナラいかん)に歌舞を披露させる。乾隆(けんりゅう)帝は意歓を気に入り、貴人に封じる。だが乾隆帝と妃嬪(ひひん)たちが花火を観賞している間、冷宮は火事になっていた。如懿と惢心(ずいしん)は逃げ場を失うが、間一髪で凌雲徹(りょううんてつ)に助けられる。現場へ駆けつけた乾隆帝は、憔悴しきった如懿に外套をかけてやる。一方、海貴人と江与彬は、如懿と惢心を冷宮から出すため、とある計略に打って出る。それは海貴人のおなかの子を危険にさらすものだった。

第27話 冷宮を出る日

乾隆帝が如懿を冷宮から出そうとしているのではという噂(うわさ)が後宮に広まった。如懿に危害を加えてきた后妃たちは、何とか手を打たねばとおびえ始める。一方、その状況を察した如懿も、黙って待つのは危険だと考えていた。そんなある日、海貴人の香に辰砂(しんしゃ)が仕込まれ、更には冷宮の如懿と惢心が砒素(ひそ)の中毒で危うく死にかけるという事件が起きる。知らせを聞いた乾隆帝はすぐさま冷宮に駆けつけ、如懿の称号を戻して冷宮から出すことを決意する。

第28話 寵愛の裏側

冷宮を出た如懿は自ら服毒したことを海貴人に打ち明ける。ところが海貴人も如懿を救おうと毒をあおっていたと言うのだった。2人は絆を深め、海貴人は生まれてくる子を如懿に育ててほしいと告げる。その後、慈寧(じねい)宮へ挨拶に訪れた如懿は、1人だけの后妃に権力が集中せぬよう皇太后より暗示される。同じ頃、慎貴人(しんきじん)は如懿が冷宮を出たことで焦燥を募らせていく。慎貴人は寵妃(ちょうひ)と見なされていながら誰にも言えぬ苦しみを抱えていたのだった。

第29話 毒の贈り物

如懿に抜擢され、坤寧(こんねい)宮の侍衛になった凌雲徹は、花房(かぼう)で働く衛嬿婉(えいえんえん)と再会する。上の者から叱責されて泣く様子に同情した凌雲徹は、仕事を手伝ってやり、別の部署へ異動できるよう如懿にお願いまでする。そんなある日、迎春の宴で后妃たちに乾隆帝から真珠の贈り物が配られる。ところが慎嬪(しんひん)に渡されたのは辰砂だった。乾隆帝は皆の前で如懿の潔白を証明すべく、毓瑚(いくこ)に追跡調査した内容を報告させ、黒幕を突き止めようとするのだが…。

第30話 命懸けの出産

妃嬪の位を剥奪された阿箬(あじゃく)は冷宮に送られるも、首を吊(つ)って自ら命を絶つ。同じ頃、皇子を出産した海貴人は、出血が止まらず昏睡状態に陥ってしまう。駆けつけた斉侍医(せいじい)のおかげで事なきを得たが、如懿は海貴人を狙った誰かが罠(わな)を仕組んだように感じていた。数日後、宮中では阿箬が火葬される際に奇妙な現象が起きたという噂が広まる。そして阿箬の三十五日忌にあたる晩、如懿の寝殿では鬼火が現れたという。それを聞いた慧貴妃(けいきひ)は…。

第31話 亡霊騒動

如懿が住む翊坤(よくこん)宮での鬼火騒動は一段落したが、今度は咸福(かんふく)宮で、慧貴妃が阿箬の亡霊が来たと言って逃げ惑うという騒ぎが起きる。しかし阿箬の亡霊は、慧貴妃以外の者には見えていないのだった。斉侍医が薬を処方するが、慧貴妃の病は一向に好転せず、やつれていく。慧貴妃の常軌を逸した言動に、皇后と嘉嬪(かひん)は不安を募らせる。そんな折、慧貴妃を見舞った如懿は、慧貴妃の太監(たいかん)・双喜(そうき)が蛇を飼っていると知って探りを入れ始める。

第32話 身代わり

如懿の着物の柄に難癖をつけ、暗に皇后への対抗心を指摘した嘉妃(かひ)。その直後に粗相を犯した衛嬿婉が如懿をたたえたことから、嘉妃は自分が引き取ると皇后に申し出る。更に如懿の幼名「青桜(せいおう)」から一字を取った「桜児(おうじ)」と名を変えさせたうえ、ひどく虐げるのだった。そのうえで侍女・貞淑(ていしゅく)に一連の行いは皇后に取り入るためのものであると告げ、自身の後宮の地位を固める真の目的と、今も忘れ得ぬ世子(せいし)について涙ながらに語るのだった。

第33話 末期の報復

余命幾ばくもない慧貴妃は如懿から衝撃の事実を聞かされる。長年尽くしてきた皇后に裏切られていたと知った慧貴妃は、乾隆帝に皇后の悪事を全て話し、自分は指図されて加担したと告白する。乾隆帝は慧貴妃の名誉を守るために罪は不問に付し、皇貴妃(こうきひ)に昇格させる。一方、皇后は乾隆帝の態度の変化から、慧貴妃が死ぬ前に秘密を漏らしたのではないかと不安を募らせる。そんなある日、乾隆帝は疥癬(かいせん)にかかり、重症に陥ってしまう。

第34話 献身と思惑

全身に発疹が広がり、苦しむ乾隆帝。皇后は他の妃嬪を遠ざけ、自分1人で日夜付ききりで看病を続ける。皇后を差し置いて看病をするわけにいかなくなった妃嬪たちは、ただ皇帝の回復を待つしか無かった。峠を越えた乾隆帝が持ち直して意識を取り戻すと、傍らには看病を続ける皇后が付き添っていた。やがて皇后が懐妊したという知らせが妃嬪たちのもとに届く。嫡子誕生の予感に、各妃嬪の脳裏にそれぞれの思惑が交錯する。

第35話 女官の野望

大雨の中、養心(ようしん)殿へと遣わされた衛嬿婉は、太監である進忠(しんちゅう)よりある賭けを持ちかけられる。その賭けとは、妃(きさき)になれるよう協力するが、なれなければ進忠の女になるというものだったが、衛嬿婉は逡巡することなくその賭けに乗る。ある日、御花園(ぎょかえん)で嘉妃は如懿への当てつけに衛嬿婉を虐げていたところ、通りかかった乾隆帝に見咎められる。乾隆帝は嘉妃への戒めに衛嬿婉を御前女官に取り立てるが、たちまち魅了されてしまうのだった。

第36話 敵討ち

如懿と愉妃(ゆひ)は慧賢皇貴妃(けいけんこうきひ)の侍女だった茉心(ばつしん)に呼び出される。茉心は天然痘に感染し、瀕死の状態だったが、第七皇子に天然痘をうつすことで、皇貴妃の敵である皇后に復讐することをたくらんでいた。だが如懿と愉妃は協力できないと一蹴する。一方、衛嬿婉は舒嬪(じょひん)に処方されている子宝の薬を侍女にこっそり調べさせ、同じ薬を侍医院に要望する。これに気づいた侍医の斉侍医は乾隆帝に相談するが、乾隆帝は静観を決め込むのだった。

第37話 譲れぬ親心

皇后は第七皇子を亡くした衝撃から健康を損ね、寝込んでしまう。だが乾隆(けんりゅう)帝が即位後、初めて東巡へ旅立つと聞き、無理を押して同行する。一方、乾隆帝はモンゴルのホルチン部から親王の子の妻に清(しん)の嫡出の公主を差し出すよう要望されていた。未婚で嫡出の公主に該当する者は皇太后の次女・恒媞(こうてい)か、皇后の娘・璟瑟(けいしつ)の2人しかいないが、皇太后も皇后も自分の娘を遠方に嫁がせることに猛反発し、一歩たりとも譲ろうとしなかった。

第38話 権勢と犠牲

乾隆帝は嫡公主の璟瑟をホルチン部へ嫁がせるのが最善策だと知りつつも、皇子を亡くしたばかりの皇后を思うと決心がつかない。一方、皇太后も唯一そばに残った娘を手放すまいと、自分の息のかかった重臣らに娘の輿(こし)入れを反対させていた。そこで如懿(にょい)は一計を案じて皇太后を訪ねる。如懿は、皇太后が自らの権勢のため恒媞長公主の輿入れを望んでいると見せかけ、富察(フチャ)氏一族を動揺させることで逆に娘を手放さずに済むと提案する。

第39話 皇后の死

死期を悟った皇后は女として愛されなかった悔しさを吐露し、次期皇后には如懿以外の妃(きさき)を立てるよう進言するが、逆に乾隆帝からこれまでの悪行について追及されてしまう。皇后は慧賢皇貴妃(けいけんこうきひ)と如懿に贈った腕輪に不妊の薬を潜ませていたことや冷宮で如懿を虐げたことについては認めたものの、砒素(ひそ)や毒蛇への関与等、多くを否定する。そして次期皇后は悲惨な末路をたどると言い残し、息を引き取るのだった。その直後、侍女・素練(それん)も謎の死を遂げる。

第40話 貴妃の台頭

素練が不審死を遂げ、純貴妃(じゅんきひ)が辣腕を振るい出したことで乾隆帝は皇后を誤解していたかもしれないと悩み、過ちを償うかのように皇后の葬儀を盛大に行う。一方、後宮では嘉妃(かひ)を始めとする妃嬪(ひひん)たちが次期皇后と目される純貴妃に媚びを売り始める。愉妃(ゆひ)は対抗策を打ち出すよう如懿をたきつけるが、后位争いに興味のない如懿は全く取り合わない。そんなある日、如懿はふとしたことから第一皇子の本音を知ってしまい、ショックを受ける。

第41話 疑心暗鬼

愉妃の企みで皇太子の座を巡る争いを過剰に警戒し始めた乾隆帝は、孝賢皇后(こうけんこうごう)の葬儀で涙を流さない2人の皇子を見て、皇太子の座を狙っているのかと激怒する。純貴妃は自分の息子をかばって更なる怒りを買い、その侍女と太監(たいかん)らまで次々に追放されるという憂き目に遭う。皇帝の怒りが収まるまで誰もがじっと息を潜める中、嘉妃だけは自分の息子・第四皇子が皇帝に褒められたと聞き、息子が皇太子になる可能性に目を輝かせる。

第42話 窮余の一策

皇太后は皇后の座に執着した叔母の烏拉那拉(ウラナラ)氏と同じ末路を歩まぬよう如懿に釘を刺す。更に、皇太后は乾隆帝に皇后が無理ならせめて皇貴妃(こうきひ)を立てるよう進言し、子宝に恵まれた純貴妃を推すのだった。だが、乾隆帝は逆に子がなく、一族の後ろ盾もない如懿こそがふさわしいと反論、こうして如懿は皇貴妃へと昇格する。一方、進忠(しんちゅう)から子をなさぬことには高い地位を望めないと言われた炩貴人(れいきじん)は、あろうことか凌雲徹(りょううんてつ)を呼び出すのだった。

第43話 翊坤宮の刺客

金川(きんせん)の戦勝を祈るため、高僧の安吉(アムジ)大師を遠方から招き、祈祷(きとう)が行われる。後宮の長となった如懿は足しげく安華(あんか)殿に通い、祈りを捧げていた。そんなある晩、安吉大師とよく似た服装の不審な男が翊坤(よくこん)宮で目撃され、付近で巡回中だった侍衛が捕縛を試みるが、逃げられてしまう。翌日、乾隆帝と嘉貴妃(かきひ)に呼ばれた如懿は、如懿が安吉大師宛てに書いたとされる文を見せられる。それは安吉大師と如懿が私通しているかのような内容だった。

第44話 対句の意味

翊坤宮で目撃された刺客に女官が関わっていないという事実が判明したため、乾隆帝は惢心(ずいしん)を慎刑司(しんけいし)送りにする。惢心が拷問を受けても何も白状しなければ如懿の潔白は証明されたことになるからであった。一方、翊坤宮に禁足となった如懿は、万寿(ばんじゅ)節の宴に出席できない代わりに陛下の好きな菓子を作り、愉妃のもとへ届けてもらう。愉妃は菓子の容器に貼ってある対句を見て、如懿の意図を理解し、凌雲徹と李玉(りぎょく)に協力を頼むのだった。

第45話 七宝の赤い石

如懿の濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)を晴らすべく、李玉が皇帝の命を受けて啓祥(けいしょう)宮を訪れた。まずは如懿の筆跡に似た字を書く者がいないかを調べるため、啓祥宮の者全員に字を書かせる。嘉貴妃の侍女・貞淑(ていしゅく)は下手な字を書いたが、李玉に怪しまれて養心(ようしん)殿へ連行されていく。いくつかの尋問を通して貞淑の関与を確信した皇帝は、貞淑を慎刑司へ送ると決め、惢心を釈放した。慎刑司の拷問によって全身に重傷を負った惢心を、侍医の江与彬(こうよひん)が懸命に治療するが…。

第46話 侍女の門出

脚が不自由になってしまった惢心は江与彬の求婚を断る。だが如懿は平穏な幸せを手に入れてほしいと説得し、惢心は皆が祝福する中、江与彬に嫁ぎ、紫禁城を出るのだった。同じ頃、金川の戦で敗北を喫した訥親(ナチン)は、無断で帰京した責を問われ処刑されてしまう。これにより皇太后は朝廷への影響力が奪われてしまったと嘆くのだった。そんな中、第一皇子・永璜(えいこう)は病魔に侵されつつも、母を殺した孝賢皇后への憎しみを募らせていた。

第47話 孤独な頂へ

第一皇子・永璜を亡くし、悲しみに暮れる乾隆帝は、万人の上に立つ皇帝とは孤独であると打ち明け、如懿に皇后になってほしいと頼む。如懿は皇后という高位には気後れするものの、正妻として夫に寄り添い、合葬されたいという願いが強く、皇后になる決意を固める。そんなある日、如懿は内務(ないむ)府の太監に抗議する女官を見かける。太監が賄賂を払った者だけを優遇していたからだ。如懿はこの勇敢な女官を気に入り、翊坤宮に連れて帰る。

第48話 戒めの耳飾り

如懿が皇后に冊封され、改めて乾隆帝との婚礼の儀式が執り行われた。やっと如懿を正妻に迎えることができた乾隆帝は、互いに末永く信頼し合うことを如懿に誓う。妃嬪たちが翊坤宮に集まり、皇后となった如懿に祝いの言葉を述べるが、嘉嬪(かひん)は鮮やかな赤い衣をまとい、皇后を後釜だと揶揄(やゆ)する。如懿はあえてとがめ立てはせず、皇后の権限で嘉嬪を貴妃の位に復位させ、更に純貴妃には瑪瑙(めのう)の耳飾りを、嘉貴妃には紅玉髄(こうぎょくずい)の耳飾りを贈るのだった。

第49話 子宝の薬

子を諦め、子宝の薬の服用をやめていた舒嬪(じょひん)が懐妊する。ひそかに同じ薬を服用していた炩嬪(れいひん)は、市井の医者に薬の成分を調べさせた結果、なんと避妊薬だと分かり愕然(がくぜん)とするのだった。そして事実を知りながらも黙っていた如懿(にょい)に恨みを募らせていく。同じ頃、斉侍医(せいじい)が皇太后のもとに出入りをしていることをつかんだ乾隆帝(けんりゅうてい)は、慧賢皇貴妃(けいけんこうきひ)の死も皇太后によるものだと考える。やがて乾隆帝は天下太平をこの目で確かめようと南巡を決めるのだった。

第50話 腹いせの昇格

江南(こうなん)で如懿ばかりを寵愛(ちょうあい)していた乾隆帝は、妃嬪(ひひん)は公平に寵愛するようにと皇太后から苦言を呈され、玫嬪(まいひん)と慶貴人(けいきじん)を薦められる。乾隆帝はそんな皇太后に腹を立て、玫嬪と慶貴人をあえて無視する。そして当てつけに炩嬪(れいひん)を妃(ひ)の位に昇格させ、寵愛する。炩妃(れいひ)は更なる高みを目指し、他の妃嬪たちを蹴落とす準備を着々と進めるが、凌雲徹(りょううんてつ)への未練も捨てられずにいた。そんな様子を見て進忠(しんちゅう)はいら立ち、凌雲徹を排除するよう炩妃に提案する。

第51話 太監の誤算

罠(わな)にはめられた凌雲徹は、危うく処刑されそうになるが、如懿と炩妃のとりなしで、木蘭囲場(もくらんいじょう)へ左遷されることになる。紫禁城に戻った乾隆帝は、欽天監(きんてんかん)の話が皇太后に漏れていることを不審に思い、玫嬪が間者ではないかと疑う。問い詰められた玫嬪は、皇太后の手先であることをあっさりと認める。ある日、慶嬪(けいひん)は前日に飲んだ薬のせいで、健康を損ねてしまう。純貴妃(じゅんきひ)たちが侍医院を調べようとすると、玫嬪が現れ、自分が毒を仕込んだと白状する。

第52話 最期の告白

玫嬪の最期を見届けるため、如懿は永和(えいわ)宮を訪れる。自分の赤子が孝賢(こうけん)皇后に殺されたと信じる玫嬪は、第七皇子と孝賢皇后を殺したのは自分だと告白して死んでいく。如懿はさまざまな事件の裏に嘉貴妃(かきひ)の関与を疑うが確証がない。ほどなくして舒妃(じょひ)が子を産む。しかし赤子は男子であったため、欽天監の言葉を信じる乾隆帝は、舒妃と皇太后の反対を押し切り、赤子を親王府へ預けてしまう。黄河(こうが)が氾濫し、乾隆帝の激務が続いていた。

第53話 甘言と苦言

疲労感に悩む乾隆帝は侍医の江与彬(こうよひん)に鹿血(ろくけつ)酒を求めるが、効能が強すぎるため体の負担になると拒まれてしまう。進忠から炩妃のもとに鹿血酒があると知らされた乾隆帝は永寿(えいじゅ)宮で飲酒にふける。重臣の世間話から乾隆帝の様子がおかしいと察知した如懿は永寿宮へ赴き、炩妃たちを叱責、乾隆帝に鹿血酒を飲まぬよう進言するが、逆に冷たくあしらわれてしまう。抗議の意味を込めて、その場で跪(ひざまず)く如懿だったが、めまいを覚え倒れてしまうのだった。

第54話 皇子か公主か

如懿のおなかが大きくなるにつれ、宮中では子供の性別が取り沙汰されていた。そこで“妊娠中に辛い物が好きなら娘が生まれ、酸っぱい物が好きなら息子が生まれる”という言い伝えを参考に、如懿はあえて辛い物ばかりを食べ始める。一方、嘉貴妃は如懿が公主を身ごもっていると思い込み、安心していた。ところが生まれたのは乾隆帝が切望していた嫡皇子だった。第四皇子の前途が心配になった嘉貴妃は、第四皇子に奮起するよう促すのだった。

第55話 木蘭囲場

秋の狩猟が、皇室の狩り場・木蘭囲場で繰り広げられた。乾隆帝は皇子らを引き連れて広大な狩り場で獲物を追う。野生の馬を見つけた乾隆帝が馬を追って林に入ると、林の中に仕掛けられた罠から乾隆帝に矢が放たれ、乾隆帝は落馬する。そこへ突進する野生馬を、偶然居合わせた凌雲徹が制し、第四皇子が矢を放って馬を倒す。凌雲徹はこの功績を認められ、皇帝の命令によって御前侍衛に復職が叶い、第四皇子は更なる皇帝の信頼を得る。

第56話 君主の苦悩

乾隆帝は后妃や皇太后を連れ、避暑のため円明(えんめい)園で過ごす。そんな中、ジュンガルで内乱が起きる。反乱軍の首謀者・達瓦斉(ダワチ)は皇太后の娘・恒娖(こうさく)の婿を殺害、更に清(しん)に対し恒娖との婚姻を求める。国庫の余裕がないことから、大臣たちは婚姻に賛成する。同じ頃、第十皇子危篤の知らせが届く。息子を思う一心で見舞いに行かせてほしいと懇願に来た舒妃に皇太后は、恒娖を都へ連れ戻すよう乾隆帝に口添えすることを交換条件に出すのだった。

第57話 絶望の果てに

乾隆帝に鹿血酒を飲ませ、冷遇されていた炩妃。寵愛を取り戻すため、崑曲(こんきょく)を披露し、乾隆帝の気を引こうと試みるも、たまたま近くにいた如懿に歌声を聴かれてしまう。そして第十皇子の喪中に不謹慎だと叱責され、第十皇子の霊前で跪くよう言い渡される。一方、第十皇子を失い、心身共に疲弊していた舒妃は、子宝の薬が避妊薬だったという事実を炩妃から聞かされる。乾隆帝の真心が偽りだったと知った舒妃は絶望し、寝所に自ら火を放つ。

第58話 抜け駆け

舒妃に子宝の薬の秘密を教え、死に追いやったのが炩妃であるということが皇太后に知られてしまう。窮地に立たされた炩妃は、皇太后の怒りを静めるため、今後は舒妃に代わって皇太后に尽くすと言うが、結局厳罰が下される。そんな折、蒙古(もうこ)から新たな妃(きさき)・巴林(バリン)氏が入内(じゅだい)する。乾隆帝は巴林氏を穎嬪(えいひん)に封じて寵愛し、木蘭囲場にも連れていく。寵愛の復活をもくろむ炩妃は皇太后の協力を得て、円明園を抜け出し、乾隆帝のあとを追うのだった。

第59話 寵妃の復活

炩妃がひそかに木蘭囲場へ赴き、乾隆帝の寵愛を取り戻したとの知らせが如懿のもとに届いた。なりふり構わぬ大胆な行動に対して、皇宮へ戻った如懿は改めて炩妃に刑罰を科す。だが乾隆帝は侍医を待機させ炩妃への寵愛の深さをうかがわせた。一方、第四皇子は有能な働きぶりによって乾隆帝の信頼を一身に集めるようになっていた。もしや皇太子に? という噂(うわさ)も囁(ささや)かれ始め、第四皇子は徐々にその信頼にあぐらをかいたような不遜な態度が目立つようになる。

第60話 誤算

乾隆帝は、嘉貴妃が皇族や高官を買収していると知り、第四皇子・永珹(えいせい)を遠ざける。更に永珹が野生馬を巧みに調教する姿を目の当たりにした乾隆帝は、木蘭囲場での刺客騒ぎは、永珹の仕業ではとの疑惑を深めていく。その結果、永珹は宮中の外へと居を構えさせられ、嘉貴妃から引き離されてしまう。息子を皇太子に就ける望みが断たれた嘉貴妃は心を病み、犬を多数飼うが、その鳴き声に驚いた如懿の娘・璟兕(けいじ)が発作を起こしてしまうのだった。

第61話 皇子の悲劇

第五皇子の永琪(えいき)は、第八皇子の永璇(えいせん)に乗馬と弓を指導してほしいと乾隆(けんりゅう)帝から頼まれ、快く引き受ける。第八皇子の実兄である第四皇子は、乾隆帝に遠ざけられたことを気に病み、もはや頼りにならなかった。ところが、第八皇子の乗った馬が急に暴れ出し、第八皇子は地面に投げ出され、脚を骨折してしまう。嘉貴妃(かきひ)は故意に負傷させたと第五皇子を責め、如懿(にょい)や愉妃(ゆひ)をも犯人扱いする。公平を期すため調査は乾隆帝に任されることになるが…。

第62話 赤い衣の公主

第八皇子の脚は一生治らないと侍医に宣告された嘉貴妃は、第五皇子とその養母である如懿に更に恨みを募らせる。そんな折、御花園(ぎょかえん)で遊んでいた如懿の娘・第五公主が犬に襲われて死に、懐妊中だった穎嬪(えいひん)もそのショックで流産してしまう。犬が嘉貴妃の飼い犬だったことから、乾隆帝は嘉貴妃の仕業だと断定、嘉貴妃を禁足とし鞭(むち)打ちの刑に処すが、嘉貴妃は濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)だと訴え続ける。幼い娘を突然失った如懿と乾隆帝は、深い悲しみに沈む。

第63話 ついえた野心

嘉貴妃は答応(とうおう)に降格されるも、ジュンガル平定に玉氏(ぎょくし)が大きく貢献したことを受け、再び貴妃に復位となる。嘉貴妃は早速、第四皇子永珹(えいせい)の縁談を進めると同時に玉氏の使者を通じて、永珹を孝賢(こうけん)皇后の養子にと申し出る。更に后妃の前で息子の永珹が雍正(ようせい)帝や乾隆帝と同じ第四皇子であると放言するのだった。それを聞いた乾隆帝は嘉貴妃を厳しく叱責、愉妃は数々の悪行について列挙し、無実ならば誓うようにと強く迫るのだった。

第64話 虚しい最後

庶人に落とされ、生涯禁足となった嘉貴妃こと金(きん)氏。自暴自棄になり薬や治療を拒否したため、死期が迫っていた。そこで如懿はこれまでの不可解な事件を問いただすべく、啓祥(けいしょう)宮を訪れる。金氏は如懿に悪態をつくが、玉氏の王に見捨てられたと知り、数々の悪行を白状し始める。だが第五公主を犬に襲わせ、穎妃(えいひ)を流産させたことだけは、強く否定するのだった。一方、お産を控えていた如懿は産婆の田(でん)氏から逆子であると診断され…。

第65話 悲しみの雪

妊娠7カ月だった如懿は急に産気づき、苦しんだ末に皇子を産むが、その子はすでに息絶えていた。欽天監(きんてんかん)はおなかの子は吉祥の子だと予言していたが、如懿の死産を知り態度を豹変(ひょうへん)させ、“皇后が強運の持ち主だから皇子を克死させた”と言い訳、産婆の田氏もこれに同調する。欽天監と産婆たちは罷免となるが、誰かが指図したのではと疑う如懿は、産婆を審問させる。結局、田氏は皇后を個人的に恨んでいたと供述し、自害してしまう。

第66話 深い溝

産婆・田氏は死んだが、裏に黒幕がいたのではと怪しむ如懿は、ひそかに凌雲徹(りょううんてつ)に調査を依頼する。皇太后は互いに顔を合わせようとしない乾隆帝と如懿を見かねて、如懿に自分から歩み寄れと助言するが、如懿の心のわだかまりは消えそうにない。凌雲徹が田氏の息子を捜し出して問い詰めると、田氏は愉妃の命令で皇子を殺したのだと証言し、愉妃は慎刑司(しんけいし)に連行される。その頃、炩妃(れいひ)のお産が近づき、炩妃の母・衛(えい)夫人が宮中にやってくる。

第67話 非情な選択

娘である炩妃の懐妊で有頂天になっていた衛夫人は、ある晩、如懿に対して呪術を使っていたところを李玉(りぎょく)に知られてしまう。そうとも知らず、翊坤(よくこん)宮に呼ばれた衛夫人は、乾隆帝より呪術について尋問を受ける。やがてその供述は矛盾を生じ、息子や愉妃の甥(おい)を操っていたことが露呈してしまう。芋づる式に自らの関与が露見することを恐れた炩妃は慌てて翊坤宮に駆けつけるが、そこで進忠(しんちゅう)に切り捨てよと言われてしまうのだった。

第68話 新たな後ろ盾

炩妃は一昼夜かかって公主を産むが、その子は穎妃の養女となり、称号は剥奪、答応に降格となる。焦った衛答応(えいとうおう)は皇太后に助けを求めるが門前払いされ、窮地に陥ってしまう。如懿は第十三皇子の死産に衛答応も関与していると考え、陛下の許しを得て衛答応の周囲を徹底的に洗い出す。如懿の追及を恐れた衛答応は、たまたま出くわした璟瑟(けいしつ)の息子を利用して璟瑟に恩を売ることを思いつく。果たして璟瑟は衛答応をかばい始める。

第69話 大局と忍耐

産まれたばかりの公主を奪われた衛答応は、もう1人子を産ませてほしいと乾隆帝に懇願する。衛答応は璟瑟を味方につけ、さらにホルチン部からも、王の孫を助けた感謝の意が示され、乾隆帝は大局のために衛答応への追及を控えるよう如懿に忍耐を強いる。間もなく衛答応は立て続けに子を産み、嬪にまで復位する。その頃、乾隆帝が迎えた新たな妃嬪(ひひん)の中に30歳になる豫嬪(よひん)がいた。若い娘にはない色気に、乾隆帝は夜ごと豫嬪を召すが…。

第70話 異郷の公主

永琪は豫妃(よひ)の不穏な動きを察知し、乾隆帝に報告する。豫妃の内通を知り、激怒した乾隆帝は生涯禁足を言い渡すのだった。如懿と愉妃を母親の仇と憎む田蕓児(でんうんじ)は、炩嬪(れいひん)の命を受け、侍女として永琪の屋敷へと潜入、やがて計画どおり、永琪の心を得ることに成功する。そんな中、寒(かん)部より友好の証しとして公主である寒香見(かんこうけん)が贈られてくる。寒香見は乾隆帝の御前で舞を披露するも、隠し持っていた小刀を抜き乾隆帝に襲いかかるのだった。

第71話 偏愛の波紋

寒香見に心を奪われた乾隆帝は、あの手この手で寒香見の機嫌を取ろうとする。だが寒香見は許婚(いいなずけ)の死を深く悲しみ、乾隆帝を寄せつけなかった。第三皇子は、病を患う母親を顧みず、寒香見に熱を上げる乾隆帝に腹を立てる。そこで都に広まる艶聞を乾隆帝に伝え、それとなく諭すが、逆に乾隆帝の怒りを買い、絶縁を言い渡されるのだった。第三皇子が心に打撃を受け、重症に陥ってしまったため、純貴妃(じゅんきひ)は雨の中を跪(ひざまず)き、乾隆帝に許しを請う。

第72話 皇后の責任

かねてより心を患っていた純貴妃は乾隆帝から誤解されていると知って衝撃を受け、倒れてしまう。直後に皇貴妃(こうきひ)に昇格となるも、冊封(さくほう)式を待たずに息を引き取る。その3カ月後、重病だった第三皇子も亡くなってしまう。乾隆帝は重なる不幸を嘆くも、寒香見のことが頭から離れず、性懲りもなく贈り物を承乾(しょうけん)宮へ届けに行く。寒香見はそんな乾隆帝を頑(かたく)なに拒否し、再び食事を摂(と)らなくなる。万策尽きた乾隆帝は、如懿に助けを求めるが…。

第73話 届かぬ想い

寒香見を喜ばせたい乾隆帝は、寒部の衣を着てみせたり、新たな宮殿を建てるなど、あらゆる手を尽くし、寒香見を容貴人(ようきじん)に封じる。その偏愛ぶりに、乾隆帝の心が理解できないと感じる如懿。一方、容貴人が夜伽(よとぎ)を務めたと知った皇太后は、皇帝が偏愛する妃(きさき)に子ができた場合の権力図の変化を警戒し、不妊になる薬を容貴人に飲ませるよう如懿に命ずる。皇帝の想いと皇太后の意向の板挟みに苦しみながらも、如懿は薬を寒香見のもとへ持っていく。

第74話 剣と琴

炩妃は乾隆帝が詠んだ孝賢皇后の詩を詩集にまとめることを璟瑟に持ち掛け、賛同を得ると、純粋な婉嬪(えんひん)を利用し編纂(へんさん)を進める。完成した詩集を見て乾隆帝は大いに喜び、後宮をはじめ皇族にも配布することを決定。炩妃の思惑どおり後宮内で孝賢皇后を称え、如懿を貶(おとし)める空気が漂い始める。そんなある日、乾隆帝は如懿と鉢合わせする。如懿の頑なな態度に腹を立てた乾隆帝は永璂(えいき)を愉妃のもとで養育させるよう命じるのだった。

第75話 勇敢な侍衛

木蘭囲場(もくらんいじょう)で恒例の秋狩りが行われる中、永璂(えいき)は突如として現れた刺客に捕まってしまう。如懿(にょい)は我が子を助けようと飛び出し、危うく刺されそうになるが、凌雲徹(りょううんてつ)が盾となり、事なきを得る。永璂は恐怖からひきつけを起こし、寝込んでしまう。嫡子に大きな期待をかけていた乾隆(けんりゅう)帝は、気が弱すぎる永璂に腹を立て、如懿に不満を漏らす。如懿は子供の安全より体面を気にする乾隆帝が理解できず、夫婦の溝は深まっていく。

第76話 雲の刺繍

宮中では如懿と凌雲徹の関係があらぬ噂(うわさ)になっていた。噂を広めたのは炩妃(れいひ)だとにらんだ愉妃(ゆひ)は、如懿の噂を消すために、炩妃と凌雲徹の関係を噂して広めることに成功する。自分を守ろうとする炩妃は豫妃(よひ)を利用して、如懿と凌雲徹の噂を凌雲徹の妻・茂倩(もせい)の耳に入れる。豫妃とともに養心(ようしん)殿に乗り込んで来た茂倩は、乾隆帝の前で如懿と凌雲徹が私通していると証言し、その証拠と称して雲の刺繍(ししゅう)が施された靴を見せるのだった。

第77話 沈黙の夕餉

凌雲徹が姿を消す。如懿も炩妃も手を尽くして捜すが、見つからない。そんなある日、乾隆帝から如懿に数々の贈り物が届けられる。その中には宦官となった凌雲徹が含まれていた。乾隆帝の非道なふるまいに打ちひしがれる如懿だったが、凌雲徹は自分のために悲しまないでほしいと如懿に告げる。夕刻、乾隆帝は如懿のもとを訪れ晩餐をともにする。乾隆帝はわざと如懿の苦手な料理ばかりを用意し、食べることを強いるのだった。

第78話 御花園の幻

如懿と凌雲徹の醜聞は、幼い永璂の心にも暗い影を落としていた。そんな弟を兄として優しく見守る第五皇子・永琪(えいき)だが、何もしてあげることができず、歯がゆい思いを抱えていた。凌雲徹に対する仕打ちはこの先もまだ終わらないのではと、如懿が不安を募らせていた矢先、乾隆帝は凌雲徹を最低位の掃除係へと配置換えする。その頃、炩妃と進忠(しんちゅう)は、乾隆帝と如懿の仲を完全に引き裂くため、再度、凌雲徹を利用することを考えていた。

第79話 残された指輪

如懿と凌雲徹が抱き合っているという幻覚を見た永璂は泣きながら乾隆帝に報告、すぐさま凌雲徹は投獄されてしまう。凌雲徹の潔白を証明するため真相を突き止めようとする如懿に、愉妃は陛下の誤解を解くには凌雲徹を亡き者にするしかないと諌(いさ)めるのだった。一方、獄中の凌雲徹は面会に来た炩妃に対し、かつて贈った指輪を返すよう求める。その直後に訪れた愉妃は皇后の名の下に処刑すると凌雲徹に告げるのだった。

第80話 舟上の誘惑

乾隆帝一行は再び南巡へと旅立つ。如懿は両親に仲良くしてほしいという永璂の願いを聞き入れ、やむなく同行するが、夫婦の溝は簡単には埋まらなかった。進忠と炩貴妃(れいきひ)は行宮(あんぐう)で悶々とする乾隆帝を楽しませるため、芸妓(げいぎ)を呼んで仕えさせる。やがて乾隆帝は毎晩のように芸妓と享楽にふけるようになり、睡眠不足から健康を損ねてしまう。ある日、お忍びで街へ出かけた如懿は、乾隆帝を冷やかす講談師の話を耳にしてしまう。

第81話 決別

如懿は乾隆帝のもとへ芸妓を送り込んだ炩貴妃を処刑しようとするが、乾隆帝がまた芸妓たちと享楽にふけっていると聞き、湖上の舟へと乗り込む。乾隆帝の名誉を守りたい一心での行いだったが、乾隆帝はあからさまに不快感を示し、如懿を責め立てる。襟を正そうとしない乾隆帝に、堪忍袋の緒が切れた如懿は思わず本音をぶつけ、髪を切って決別の意を示す。激怒した乾隆帝は皇后を都へ帰し、如懿を廃后にすることを考え始める。

第82話 愛と復讐

南巡から急きょ都へ帰された如懿は禁足処分となった。如懿は、心配する愉妃にも会おうとせず、追い返す。如懿は自分の処罰で愉妃に累が及ばぬよう遠ざけたのだ。皇貴妃(こうきひ)に封じられた衛嬿婉(えいえんえん)はこの機に乗じ、差配役の権限で如懿の側仕(そばづか)えを減らしていく。永琪は優秀な仕事ぶりで乾隆帝に重用され、親王に封じられる。乾隆帝は永琪を皇太子とする密建書をしたため、所定の場所に隠す。だが永琪の体は、皇貴妃の策によって持病の悪化が進んでいた。

第83話 格格の告発

永琪は持病の腐骨疽(ふこつそ)が悪化し、倒れてしまう。臨終の間際、永琪は乾隆帝に義母(はは)上を許してほしいと言い残し息を引き取る。その直後、永琪の格格(ゲゲ)・胡蕓角(こうんかく)が皇后を告発する。凌雲徹の刑死は愉妃の独断によるものであること、更に皇后は無縁墓地ではなく吉相墓に葬るよう求めたため、永琪は罪悪感に苛(さいな)まれ病が悪化したと告げ、命を絶つ。その言葉を真に受けた乾隆帝は如懿から皇后の印である金冊(きんさく)と印璽(いんじ)を没収し、金輪際会わぬと言うのだった。

第84話 残された時間

縁もゆかりもない胡蕓角から告発された如懿は裏で糸を引く者がいると考え、胡蕓角の遺品を調べさせる。それにより胡蕓角が不治の病を患っていたことが判明する。如懿は皇貴妃が余命の少ない胡蕓角を利用し、自分を陥れたと推測、次は永璂が狙われるのではないかと不安を募らせる。一方、皇貴妃は乾隆帝の許しを得て、穎妃(えいひ)の養女になった璟妧(けいげん)をしばらく預かることになる。だが璟妧は皇貴妃を嫌い、穎妃から離れようとしなかった。

第85話 口封じ

皇貴妃の侍女・春嬋(しゅんせん)が行方不明になり、夜遅くなって戻ってきた。春嬋は容珮(ようはい)らに連れ去られ、如懿の前で詰問されていたのだ。主人に忠誠を誓う春嬋だが、皇貴妃は春嬋が裏切ったのではという疑いを抱き始める。その後、皇貴妃の不用意な発言が皇帝の耳に入り、手元で育てていた皇子・公主らが、勅命で全て母親から引き離されるという出来事が起き、皇貴妃は春嬋への不信を更に深める。その頃、乾隆帝は過労で倒れ意識不明に陥ってしまう。

第86話 暴かれた真実

皇貴妃は自身の息子・永琰(えいえん)の名を書いた紙を太子密建の小箱に入れようとしたところ、昏睡状態から突如、目を覚ました乾隆帝に見つかり取り押さえられてしまう。そこへ愉妃が現れ、皇貴妃が永琪を死に至らせたと告発、更に春嬋、佐禄(さろく)、王蟾(おうせん)に数々の悪事を証言させる。続いて皇太后は皇貴妃が如懿の息子・永璂の食事に細工をしていたことを報告、皇貴妃に対し、自らの邪心により如懿が巡らせた罠(わな)に落ちたのだと糾弾するのだった。

第87話(最終話) 緑梅の記憶

乾隆帝の秋狩りに同行せず紫禁城に残った如懿。思い出の城楼へ登り、感慨にふける。だがその夜、容珮とお茶を飲みながら眠るように亡くなってしまう。如懿の病を知らずにいた乾隆帝は、如懿の死に激しく動揺し、後悔の念に苛まれる。そして如懿の思いを汲み、皇后としての葬儀はせず、如懿に関する記述や絵も記録から抹消する。9年後、乾隆帝は第十五皇子・永琰を皇太子にすると決め、生き長らえていた皇貴妃に死を賜る。

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