カイチーは有名フランス料理店“フィガロ･キュイジーヌ”のシェフ。副料理長を決める料理対決を控えた彼女は、路地裏のレストランで“ルイス”というシェフの作った料理に感銘を受ける。翌日、ライバルのラーシュエンとの対決に全力を尽くすカイチーだったが、審判を任された新入りの実習生ズージエに負けと判定されてしまう。ズージエこそがオーナーの息子で、“ルイス”本人だとは知りもしないカイチーは、彼につかみ掛かり…。

店で働き始めたズージエは、明るく天真爛漫な少女だった幼なじみのカイチーが、いつもケンカ腰で他人を突き放す姿に驚き、彼女のことが気にかかる。一方、ズージエがマンションの隣の部屋に住んでいると知ったカイチーは、「慣れ慣れしくしないで欲しい」と冷たく忠告する。そんな中、店のキャビアが足りないことが発覚！ ラーシュエンの命令で調達に出たカイチーとズージエは、シェフ“ルイス”のいた店に向かうことになるのだが…。

6歳の甥っ子シャオイーとの生活に悪戦苦闘するカイチーは、ひょんなことからズージエにシャオイーの髪の乾かし方を教わる。ズージエは1人より2人でいる方が楽しいと主張するが、カイチーは1人が好きだと頑なに言い張るのだった。そんなある日、カイチーはラーシュエンを怒らせてしまい、ズージエと“フランス料理大会”に出場して入賞しなければ店を辞めるよう迫られる。その夜、カイチーは初めて自分からズージエを食事に誘うが…。

ラーシュエンの兄であるハオウェイは、大学時代にケンカ別れしたカイチーを一途に想い続けていた。そんな矢先、ラーシュエンとカイチーが同じ店で働いていることを知る。一方、カイチーとズージエはシャオイーを連れて海へ出かけるが、前日の夜にキスをしてしまった2人の間には気まずい空気が流れ始めていた。帰宅後、高熱を出して倒れたカイチー。そこへハオウェイが現れ…。そんな中、ラーシュエンはズージエの正体を知る。

ズージエと料理大会の準備に奔走するカイチー。常にそばで支えてくれるズージエの優しさが嬉しい反面、慣れない人付き合いに戸惑いを覚え、これ以上干渉するなと冷たく突き放してしまう。そんな中、ラーシュエンはカイチーに自分の兄がハオウェイであることを明かし、二度と兄に近づかないで欲しいと言い渡す。さらに、自らも料理大会に出場することを決め、カイチーと副料理長の座を賭けた再試合を行うと宣言するのだった。

人に依存することを嫌い、ズージエと距離を置こうとするカイチーだったが、それでも優しく手を差し伸べてくれるズージエに次第に心を開いていく。そして、ハオウェイとの過去と、人を信じられなくなった理由をズージエに告白する。一方のズージエもまた、暗闇が怖い理由をカイチーに打ち明けるのだった。そうして迎えた料理大会の予選当日、心の距離を縮めた2人は見事な料理を披露。決勝に進出できる上位2組が発表されるが…。

運命の“フランス料理大会”決勝の日、審査員として現れたハオウェイの姿にカイチーは動揺する。さらに、ズージエが兄のズーシャンに会いに行ったまま、開始時間になっても会場に姿を現さない。ふとしたことから過去の記憶を思い出したカイチーは、ズージエの身に何かあったのではと考え始める。会場を飛び出してズージエの実家に向かったカイチー。そこで彼女が目にしたものは…。さらに、大会終了直前に予想外の事実が明らかになる。